納豆の効能
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納豆の効能
Natto of Efficacy

納豆をはじめとする「大豆入り食品」は、古来から日本人が慣れ親しんできた伝統食です。
大豆には、良質なタンパク質のほかに、繊維質も大量に含まれています。

大豆を丸ごと、消化吸収しやすい状態で食べることができる納豆は、大豆の栄養素のみならず、
納豆菌や菌が作り出す多様な酸素を摂取することができます。

身体をつくる栄養素も、健康を維持する有効成分も豊富に含む「納豆」を見直すこは、
私たちの食生活そのものを見直すことにもつながっています。

納豆の効能円グラフ
 

毎日納豆を食べると発がん性物質も消える

日本人は、菌食の名人といってよいでしょう。
健康に役立つ、生きた菌を納豆などの発酵食品からとることによって、病気に負けない体づくりをしてきたのが、日本人なのです。
病原菌やウィルスなどの感染から健康を守り、がんの発生を防ぐためには、免疫力の強化は欠かせません。免疫力が低下すると、風邪をひきやすくなったり、がんにかかりやすくなります。
したがって、元気で長生きするためには、何よりも免疫力の強化が不可欠なのです。そこで、重要になるのが、元気で若々しい、腸の働き。腸内をクリーンで、健康にするには、その中に棲みついている善玉菌が、もっともっと元気になるような食生活が必要になってきます。人間の腸内には、約100種類、100兆個もの細菌が棲息しているといわれています。
健康で長生きするための、大きなポイントが、この腸内細菌の働きにあるのです。
腸内細菌は、大きく分けると、健康や長寿に役立つ善玉菌と、大腸がんや免疫力の低下をもたらす、悪玉菌があります。
善玉菌の代表がビフィズス菌。肉食にかたよった食生活やストレス、あるいは高齢になるにつれ、腸も老化してビフィズス菌が減り、悪玉菌のウエルシュ菌や腐敗菌などが増え、腸も弱ってくることが分かります。

ビフィズス菌には、病原菌の感染を防ぐ作用をはじめ、ビタミン類を作る、便秘や下痢を防ぐ、発がん物質の分解といった、すばらしい働きのあることが分かっています。
日本人が世界一長生きできるのも、歴史的に腸に力のつく発酵食品を常食してきたことが、大きな背景にあるのは、まちがいありません。たとえば、納豆にはビフィズス菌の大好きなオリゴ糖やセンイ質が豊富に含まれており、善玉菌を多量に繁殖させて、腸に若さをとり戻し、元気をつけてくれるのです。

善玉菌

ビタミンK2が骨粗鬆症を防ぐ

日本人の高齢化とともに、増えている病気のひとつに、骨粗鬆症があります。
骨量が減って、骨がもろくなり、折れやすくなる病気で、とくに、閉経期以降の女性に多い事が分かっています。
骨折の最大の理由は、日本人は慢性的な『カルシウム不足民族』なのです。だからといって、多量のカルシウムをとっても、それが吸収されなければ、意味がありません。
カルシウムは、良質のタンパク質といっしょにとると、吸収率がアップすることが分かっています。そこで注目してほしいのが、カルシウムと良質タンパク質を豊富に含む納豆なのです。
さらに加えて、納豆には、骨の形成を盛んにして骨の破壊も防ぐビタミンK2も含まれています。骨折した人は、骨折しない人にくらべ、ビタミンK2の血中濃度が低いというデータもあります。

納豆ガール

ナットウキナーゼが血栓を溶かすと脚光

納豆の新しい効能として、このところ、脚光を浴びているのが、血栓を溶かして、心臓病や脳卒中、あるいはボケの予防にも役に立つという作用があります。血栓というのは、血管の中にできてしまう血液のかたまりで、文字通り血管に栓をするかたちとなり、そこから先は血流がさまたげられたり、止められてしまうわけですから、細胞は大きな打撃を受け、悪くすると死んでしまいます。
血栓が脳の血管の中で起これば脳梗塞、心臓の筋肉内で発生すれば、心筋梗塞などになるわけです。
脳の中の血管が詰まるなどして起こるのが、脳血管性のボケで、我が国のボケの60パーセント前後が、このような血栓によるものとみられています。
この恐ろしい血栓を溶かす働きのある酵素が、納豆のネバネバに含まれていることが、倉敷芸術大学の須見洋行教授によって発見され、教授はこれを「ナットウキナーゼ」と名づけました。納豆を食べることによて、恐ろしい血栓の発生を防ぐことも、可能になったのです。

ナットウキナーゼの血栓溶解作用は強力で、心筋梗塞や脳梗塞などの発作で危険な状態になると、医者はウロキナーゼという血栓溶解剤を投与しますが、その際の一回分の量と同様の作用が、納豆100グラムで得られるそうです。
ネバネバに含まれているナットウキナーゼは、生きた酵素であり、70度以上の高温になると、活性力は失われてしまいますので、人肌くらいのご飯にかけて食べるのが理想的。血栓は就寝中にできる場合が多く、夕食に納豆を食べれば、より効果的といってよいでしょう。
ただし、心臓病などで病院から抗凝固薬のワーフアリン処方され、服用している方は、納豆を食べてよいかどうか医者に相談した方がよいといわれています。

納豆の効能

納豆のネバネバでお肌の若返り

「寿命は神の恵みであるが、若さを保つことは、何を食べるかである」と、よくいわれますが、若さを保って長生きするためには、まさに、何を食するかが重要なテーマとなります。
そのひとつに、日本人は大好きな「ネバネバ食品」があります。納豆などは、その代表チャンピオンですが、他にもヤマイモやサトイモ、ジュンサイ、オクラ、ナメコなどのキノコ類、昆布やワカメといった海藻類、さらには、ウナギやドジョウ、ナマコ、ニワトリの卵など、みんなネバネバしていたり、ヌルヌルしています。(ジュンサイ=沼に自生する、すいれん科の多年生水草で若芽、若葉は食用とする)

すべて健康食や強壮、強精食として知られているものばかり。ネバネバした粘性物質を「ムチン」といいますが、健康や美容、とくに、不老長寿には欠かせない成分です。 体細胞の若さを保ち、その老化を防ぐという重要な役割を果たしているからで、年をとって、ムチン質が少なくなると、体細胞の保水性、つまり、みずみずしさが減少して、皮膚に小じわが増え、肌に弾力性が失われていきます。
加齢によって老化する体細胞の若さを保つ、ひとつの方法が、ムチン質の多いものをコンスタントに食べること。もちろん細胞の原料となる、良質のタンパク質を中心としたバランスのよい食事も欠かせません。

ネバネバ

納豆の栄養と効用

納豆は、原料である大豆の栄養成分をそのまま残し、さらに納豆菌の働きによって、納豆独自の優れた成分を作り出しています。

納豆の効能円グラフ